おくりびと
知り合いのお嬢さんが就職が決まったそうです。
葬儀社の事務の仕事。
そうそう、映画「おくりびと」で、余貴美子さんが演じていた役でしたね。
この知らせを聞いて思い出したのは、父の葬儀のこと。
父は、18年!という長い病院生活を送っての最期でしたので、
お葬式の時には悲しみにひたるというよりも、むしろ父の旅立ちを祝う雰囲気でした。
葬儀は実家から車で5分のところにある葬送会館で執り行われました。
入院が長期にわたり、家に帰れなかった父のために
一晩でも良いから家の布団で寝かせてあげたいという母の望みにより、
仮通夜は自宅で行い、翌日に本通夜を葬送会館で行いました。
この時の、納棺師(おくりびと以降の呼び名ですが)の所作には、
遺族として、とても慰められたのを思い出します。
棺からドライアイスを取り出す時に「重とうございました。冷とうございました。」と
故人に向かって声をかけてから取り出していたのです。
じんわりと涙を誘うものでした。
こんなにも死者に対して敬意を表してくれたのは、当時珍しいことでした。
しかし、それはそうと司会を務める人がちょっとユニークだった・・・
厳粛に厳粛にという感じでおもむろに話し始めたのですが
不謹慎にも私と娘はプッと吹き出しそうになってしまい、堪えるのに必死でした。
式の段落ごとに「合掌、礼拝」というときに、「ぁがっしょ〜う、ぁらいっひゃい」って。
すっかりツボに入ってしまったものですから、肩震わせて泣く笑ってしまいました。
おとうさ〜ん、ごめんなさ〜い。
○子ちゃ〜ん、「余貴美子は、お棺を磨く仕事」だなんて嘘だからね〜。
大切な仕事だから頑張ってね。
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