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2011年11月

2011年11月30日 (水)

PRRT4回目の旅3 治療の経過

さて、すっかり更新が滞ってしまいましたが、その後の経過をご報告します。;:゙;`(゚∀゚)`;:゙

病院の周りは紅葉がとても奇麗でした。
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そして、病棟が工事中のために毎日この人が窓の外にいました。
ライナー・チムニクの『クレーン男』の事を思い出しました。
彼がいつどのようにしてあのクレーンに登っているのか、結局、退院まで謎のままでした・・

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今回は、90-Y DOTATOCの静脈注射の際に、これまで感じた事の無いような震えが来ました。
薬液が全身に沁みわたる感覚・・・強いて言えばCT検査で造影剤を注射した時の感覚。
それがもっと強烈で、その後全身が小刻みに震えてました。


これまでは、薬液が入る時に針が刺してある部位に、ちょっとピリピリと焼ける感じがあるくらいでしたが、骨転移が広がったせいなのか全く違っていて自分でも驚きました。

その夜、同室の女性が眠れない様子にちょっと気になりながらも自分は爆睡。
熱も少しあったのか、気づくと汗ばんでいたり、あるいは時々何かを蹴飛ばしていたり・・

鎮痛剤と座薬を使って痛みのコントロールはできていたけれど、その後、むくみがひどく顔が倍くらいに膨らんで身体が重い。
そしていつになく喉が渇くので、病室に備えてあるペットボトル入りの硬水を、毎日1リットルずつ飲めた。これまでどんなに努力しても喉を通って行かなかったのに、今回はすんなり飲めて不思議。w(゚o゚)w


2日目は、午前中に腹部と全身二つのスキャンを受けて終了。
日本で受ける検査との違いは、食事を普通にとっても構わないこと。


検査の待ち時間、廊下にはアメリカ人らしき男性、スペイン人らしき男性とその通訳。
私を案内した看護師の男性は、フランス人で英語とフランス語が堪能。
ここはヨーロッパなのだと強く意識させられます。
同室の彼女は、もうひとりのハンガリー男性患者とその通訳の人相手に、ドイツ語とハンガリー語でお喋り。
アジア人は私ひとり。ぽつねん・・・・


夕方、担当のニコラ先生が来て簡単な説明。
おそらく今回も治療の効果が期待できるとのこと。
私が頭蓋骨腫瘍の増大が気になっていると言うと、その心配は無いとの事。
しばらく効果が持続しますように・・と、祈るような気持ち。

3日目(退院)の朝、全身のスキャンをとって検査終了。
担当医からの説明は10時だそうだ。

通訳のKさんの到着を待って、同室の女性
とそのご主人からようやく話を聞くことができた。


彼女は、小腸原発のカルチノイドで、肝転移あり。
ハンガリー国内で一度開腹手術を受けたそうだが、何もできずにそのまま閉じてしまったそうだ。
手術の翌日、自分の母親が同じように腸のがんで亡くなった為、ショックで激やせしてしまい、ようやく快復してきたばかりとの事だった。


私の疑問。なぜ、同じ治療を実施している他のヨーロッパの国ではなく、スイスを選んだのかと尋ねると、他の国々(スエーデン、イタリア、ドイツ、オランダ)ではLu-177を使用しており、唯一スイスだけが90-Y DOTATOCを使用しているからだとの答え。
おそらく、治療の回数が少なくてすむからなのか・・

そして、驚く事に、ハンガリーでは、NETの治療に対して、PRRT2回分の治療費を保険でカバーしてくれるとの事。なんてうらやましい!!
その為、30%の患者がこの治療法を選択するのだそうだ。


しかし、国が貧しく、二つの修士号を持つ彼女でさえも教師の収入は月収4万円程度。
3回目以降の治療費を稼ぐ為に、ご主人はオーストリアで出稼ぎしているのだそうだ。

今回も飛行機代が出せないので、車で来たというご夫婦。
あまりにも国情が違うことに驚きを隠せなかった。私よりはるかに知性も教養もあり、社会的な評価を受けるべき人がそんなに低収入だとは・・

実は、このご夫婦、ご主人が病室にいる間はずっと、ほとんど途切れる事なく良くお喋りをするのでした。私は、日本人の熟年夫婦にありがちな沈黙の時間が無い事にひそかに感心していたのですが、そんな実情があったとは・・・。なんとも切ない気持ちになりました。

そしてご主人の話では、ハンガリーでは、ここ20年くらい若年層のガンが多発しているということも。彼は環境汚染のせいだというけれど、私たちはチェルノブイリ原発事故との関連が頭に浮かび、複雑な気持ちでした。


お喋りに時間のたつのを忘れていたけれど、担当医にようやく呼ばれた。
担当医は、背が高く丸い目のハンサムなニコラ先生。


今回、骨転移部分も含めて取り込みが非常に良く、効果が期待できるとのこと。
その反面、広範囲に薬剤を取り込んだ骨細胞の破壊を懸念している。
おそらく、血液の数値はかなり悪いレベルが続くと思われる。

4回目なので、以前よりも快復がゆっくりだと思われる。
心配していた腰椎の骨に関しては、歩行は可能な程度の強度が保たれている。
今後、1、2週間の間は、治療後の一時的な反応のせいで、痛みが強くなるかもしれない。
痛み止めを増量して対処するようにとの事などだった。

説明を受けてやっと、ここまで来て治療を受けた甲斐があったと感じ、ほっとした。それと同時に、帰国後まもなく、熊本の実家の法事に行けるのかどうか心配になった。

病室でハンガリー人のご夫妻に別れを告げ、お世話になった看護師のマルティンさんたちに挨拶して退院。
しかし、この後、バーゼルの駅前で待ち合わせていたブログ友の「たくわんさん」を長時間待ちぼうけさせるはめに・・ヽ(;´Д`ヽ)(ノ;´Д`)ノ


つづく・・

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2011年11月24日 (木)

PRRT4回目の旅2成田からバーゼルまで

さて、なんとかかんとか成田に着きました。
途中、曇り空の中でしたが、スカイツリーも見れました。

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成田空港でも車いすでの出迎えを受け、この日宿泊するホテルまでタクシーを利用。
長旅に備えてホテルの大浴場で骨休めし、美味しい日本食を食べ、早々に就寝。

翌日、11月6日の朝8時に空港へ移動。
スイスエアーのカウンターに行くと、なんとエコノミー席は満席なので私が身体を休めるような場所はどこにも無いことが分かりました。

相変わらず上半身の骨が痛むので、やむなく直前のアップグレードをお願いして半額の料金でビジネスクラスに変更。でも、これで良かった。
横になれないエコノミーだったら、途中あまりのつらさに泣きたくなっていたでしょう。

初めて利用したスイスエアーのビジネスクラスは、ルフトハンザの座席とは角度が微妙に違っており、ほぼ完全にフルフラットになり、私はずっと横になって過ごす事ができました。

しかし、半ば予想できた事とはいえ、まさかの痛い出費!
夫よありがとう!!!

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成田を11時に出発し、到着は同日の午後3時。
12時間のフライトはやはり長い!!座席の前に設置されているモニターで見る映画にも飽きて来た頃、地図を表示させると広大なロシアの上空を飛行中。まだまだ、旅は半分ぐらいというところ。

もういいかげんに乗り飽たという頃に、ようやくチューリッヒ空港に到着。ここでも車いすが出迎え。
ショートカットしてすべての手続きも並ばずに済み、短時間に外に出る事ができた。
今回宿泊するホテルは、ほとんど空港に隣接しているのでどうにか歩いて移動できた。

部屋に着くなり、ベッドに倒れ込み、爆睡!!
ベッドの寝心地が抜群に良かった。痛む骨もやさしくサポートしてくれるマットレス。

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以前お世話になった通訳のSさんがホテルに訪ねてくれ、娘と一緒に帰りの飛行機の予約状況や直前のアップグレードのことなどを調べてくれた。ついでに明日の車いす送迎のことも頼んでくれて大助かり。どうしても言葉が流暢にできないのでいろいろ躊躇してしまう事が多いのだけど、こんな時に頼れる人がいるとどれほど心強いものでしょう。
Sさん、いつも気にかけて下さってありがとう!


翌朝は、早起きして7時台の電車でバーゼルまで。
娘がホテルに依頼しておいたポーターが車いすで送り届けてくれた。
バーゼルまではおよそ1時間の旅。
駅からタクシーで病院迄。運転手さんが私たちが日本人だと知ると、前日バーゼルで開かれていたテニスの国際試合での錦織選手の健闘ぶりを讃えてくれた。
「にしこり」と言えずに「ねこしょり」って言ってたけど。(*^m^)

一年ぶりの病院は工事中。いつもの経路ではなく回り道。しかし、病院と思えないスタイリッシュなインテリア。

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入院は10時。今回通訳を依頼したKさんとも病院で待ち合わせ。私たちの方が早く着いてしまったが、スタッフは顔なじみの人ばかりなのでスムーズにいれてもらえた。
看護士のチーフ、マルティンさんが、今回は急な患者があり二人部屋になったことを申し訳なさそうに告げた。どんな人かしら・・


いつものように、入院時まずすることは
●舌下錠のコルチゾンを服用・・これはPRRTの放射性物質が体外に排出される時に腎臓に負担がかかる為、あらかじめ腎臓を保護しておく為のもの。

●食事のメニュー選び・・・2泊3日の食事を毎食指定できますが、料理名を聞いてもチンプンカンプンなので内容の説明を聞き、想像力をフル稼働させて選ぶのですが、半分くらいはハズレ・・・

●アミノ酸点滴1リットル・・・これも腎臓の保護のためにあらかじめ点滴を開始、静脈注射に備えてルートを確保。根元に三つ又のコックがついた注射針を使用。


●医師からの問診・・・・これまでの経過、現在の体調、疑問など聞かれます。通訳してもらいながら
1週間前から骨の痛みがあり、急激に悪化しているのではないかと思っていることなど伝えました。


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さて、今回の治療はどういう反応になるのか・・ドキドキ (゚ー゚*)。oO
つづく・・

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2011年11月20日 (日)

PRRT4回目の旅 1(出国まで)

帰国してからも更新ができず、ずいぶん時間がたってしまいましたが
おかげさまで無事にバーゼルでの治療を受け、帰国する事ができました。

出発間際の11月初め、胸骨や肋骨が痛み始め、
しまいには腰椎まで痛みが出てきて、上体を起こしているのも辛いありさま・・・

こんな状態でスイスまで行けるだろうかと不安が募っていました。
とにもかくにも、痛みを抑える為にオキシコンチンを増量して対処。
今迄、朝夕10ミリずつだったものを15ミリずつにしたり、中間でロキソニンを服用してみたがあまり効かないようで、そのうちに胃が荒れたのか戻してしまったり・・・

2日ほど我慢して、腰の痛みが治まらないので近所のかかりつけ医に相談して座薬を処方してもらいました。ボルタレンサポ50ミリ。胃薬も処方してもらえました。
これが以外に良く効いてくれて、腰痛や骨の痛みが抑えられたのです。

明後日は出発という日の朝に、その時の体調によって決行か中止かの決断をしようと思いました。
痛み止めと座薬の併用でなんとかしのげそうな感触。

5日、仙台駅まで夫が車で送ってくれ、駅では事前に依頼していたので車いすがお出迎え。
新幹線で東京までは格安チケットでグリーン車。椅子のリクライニングも快適。足乗せもあって楽に移動できました。乗り換えも次々と車いすが出迎えてくれてスムーズに乗り継ぐことができました。


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成田で前泊し、チューリッヒ迄の直行便スイスエアラインズを利用。
チューリッヒで一泊し、翌朝電車で移動して入院。
退院したら、また電車でチューリッヒまで移動し一泊。翌朝の飛行機で帰国。
今回は、あちらでの滞在は再短時間というスケジュール。

はたしてこんなハードなスケジュール、耐えられるのか???
つづく


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2011年11月 4日 (金)

見守られている

今週の始めのこと、とっても気分が良くていつもよりのんびりと猫の散歩に行きました。

以前、夫が池まで同伴して見守ったカモの親子に会いに行ったのです。

ブログはこちら
親ガモ子ガモ救出作戦


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池には3家族くらいのカモがいました。
水面で、バサバサバサッと大きな音がして、
生まれて初めてこういう生き物を見るタオちゃんは、ぎょっとして目をまん丸にして見つめてました。羽ばたくと鮮やかな風邪切り羽の緑が目に飛び込みます。

そ〜っと静かにして、バードウオッチングをひとしきり・・・


Photo

どうやら無事に育っているようです。やれやれ一安心。

家に戻ると、思いがけない人からの電話が待っていました。

何と、8月にガンマナイフ照射を担当してくれたJ先生からでした。
やや不安をかきたてられつつ電話口に出ると、J先生は、私がバーゼルでPRRTを受けたことに関心を持たれていて、私のブログを見つけてくれたとの事でした。

電話の用件は、私が9月に受けたMRIのリポートについて心配ないと伝えたかったそうでした。

J先生の見解では、ガンマナイフを照射した後には炎症反応を起こすために、その部分は造影剤が漏れ出ているもので、腫瘍が増大している状態だとは思わないとのこと。


私が一番恐れていたことに対して、明快な回答を下さいました。
このまま頭蓋骨腫瘍の増大を抑えきれない===「切る」という選択しかないと思い、戦々恐々としていたので、J先生の言葉を聞いて、心の底からほっとしました。
それだけでなく、他に全身に骨転移があるので、それを抑制するためにも今バーゼルに行く意義はあるだろうという助言もしてくれました。

J先生、本当にありがとうございました。
9月以降、追われるような焦燥感にかられて、前につんのめるようにしていたのですが、このことで緊張が解け、一息つくことができました。


どこかで 誰かが 見守ってくれていて 
その後押しがあって生かされていることをまたしみじみと思った朝でした。

頑張って行ってきます!ヽ(´▽`)/


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