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2012年2月

2012年2月24日 (金)

大成功でした!!

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19日に東京九段にて開催された第1回NET患者フォーラムは大成功でした。
参加された皆様、お疲れさまでした。
残念ながら参加できなかった皆様、次回はぜひ!!


当日参加できなかった方々のためにプログラムを紹介しますね。


午前中は4人の専門医の講演。それぞれスライドを多用して詳細な説明でした。
どの医師もこの希少ながんについての治療に実績があり
分かりやすい解説で内容も盛りだくさんでした。

お一人目は「診断の最前線」として 九州大学の伊藤 鉄映氏

スティーブ・ジョブズ氏の闘病の経過を冒頭に話され、会場の興味関心を引きつける解説でした。
特に、100年もの長い間カルチノイドと言われていた病名は、
2010年のWHO分類により神経内分泌腫瘍NETで統一されたことを明らかにされました。

そして、ここ数年はアメリカでも日本でもNETの患者数が増加傾向にあることや、
同じNETでも発生部位が欧米型と日本型とでは差異があることなど、NETという病気の全体像が分かりやすい解説でした。

そしてお二人目は「外科治療の最前線」として 東北大学の江川 新一氏

初期の段階で発見できた場合、殆どの場合手術により取り除くことができることや、
開腹術だけでなく、腹腔鏡による手術の例・特に難しいとされている膵臓原発の手術の術式の説明など具体的な症例もあげての解説でした。術前にSACIテストを行い、できるだけ切除する部分を少なくし患者の負担を軽減する手術の画像など、臨場感のある解説でした。

再発、転移している場合でも、できるだけ減量手術が望ましいこと
NETとして発見された時の年齢別分布では、中高年が多いこと
そしてどのステージで発見されたかによるステージ別生存率も示されました。
まさに早期発見が何よりも大切だと実感!!

さらに3人目は「薬物療法の最前線」として 国立がんセンターの奥坂 拓志氏

NETは大きく3種類に分けられ、低分化型と高分化型とでは性質が違うため治療法も異なること。
そのために自分がどのタイプに属するのかを知ることが重要であること。
NETの治療に最近よく使われている、サンドスタチンLAR(筋肉注射)がどのような働きを持つのかが良く理解できました。
ホルモン症状に関して効果を発揮するだけでなく、近年は抗腫瘍効果も認められていることにも触れられました。
また、サンドスタチンより効果が期待される新薬の治験も現在進行中であることもお話しされました。
(九大にて/伊藤先生担当)
日本は欧米に比べて有効な薬の承認が遅いという、ドラッグラグの問題がありますが、奥坂氏によれば現在は、治験が行われているスーテント、そして臨床試験中であるザノザールなど期待できる薬が承認待ちであり、治療への希望が高まって来ているのも確かです。

最初と最後に登場されたのは「NETの基礎知識と治療」として
京都大学名誉教授であり、関西電力病院の学術顧問である今村 正之氏

今村氏によれば、これまで、日本ではNETの専門医が少なく、病気の診断や治療が難しかった実態がありましたが、少しずつ関心を持つ医師が増加しつつあるとのことです。
前日の18日には、今村氏が代表を務められるNET WORK JAPAN(外科、内科、腫瘍化学療法医師、病理学者など医療者がNETの診断治療について研究し学ぶセミナー)が開催され、600名もの参加があったこともお話されました。
確定診断のためにもSSTR(ソマトスタチン受容体)の有無だけでなく、悪性度を示すKi指数を調べることが治療法の選択に重要であることを強調されました。

特に、海外では承認されている検査法SRS(ソマトスタチンシンチグラフィー)や、マーカーとして優れたクロモグラニンAの承認が切望されることや、治療法としても海外で標準治療として行われているPRRTのことにも触れられました。

そして、今村先生を中心として「NET診療のガイドライン」がもう間もなく完成とのこと。
NETは発生場所が脳、消化器、肺、腎臓など多岐にわたるため、多職種間の協力体制をとる専門的病院が求められているとお話されました。
一日も早く、臨床の場での連携を切望しています。

こちらは当日参加者に配布された資料と実行委員が身につけていたものです


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日本では、NETの確定診断に必要な検査が未承認であるため
全身に転移がある場合の診断が難しく、課題である点も浮き彫りになりましたが
現在行われている治験情報等、最新の治療情報を聞くことができました。


昼食は4つのテーブルに分かれ、それぞれの医師を囲み楽しく歓談しながらの食事でした。
こんな機会は滅多に無いこと。
皆さん食事もそこそこに、お目当ての医師に沢山の疑問や質問を投げかけていました。
ありえないほど贅沢なセカンドオピニオンの場が設けられている・・といった感じです。

私は九大の伊藤先生のテーブルでしたが、記者の質問に答えていて殆どお話を聞けず・・

この日のイベントを取材に来ていたのは
東京新聞(中部新聞)、日経メディカルの2社でした。

私たちの希少なガンに対して、必要な薬剤、治療法の研究開発が行われるようにして欲しい!!
それは参加されたすべての人の願いです。けれど、そうするためには、まず、患者である私たちが声をあげて行くことが重要な鍵となっていること、それを痛感した場でした。


午後は、4つのテーブルに分かれて「困っていること」、「自分たちにできること」のテーマでミーティングを行いました。千葉大学病院を拠点に活動している「ささえあう会α」メンバーの方がリードして下さり、意見を集約して全体で発表しました。

困っていること・・
やはり病気への知識の無い医師による不適切な診断・治療を受けたこと。
また、家族に自分の病気を告知できない・・特に思春期の受験生の親から。
セカンドオピニオンを取るけれど、転院のふんぎりがつかないなど

自分たちでできること・・
厚労省に対して要望書を提出したい
救急搬送の場合などに備えて、自分の病名/治療歴/常備薬をメモして常に身につけておく
患者会を発足させる・・ひとりからでもできる。
           (共通の名前をつけて各地でも)
3月パブリックコメント募集に私たちの要望をたくさんのFAXを送りつける(2月末で現在のがん対策法が終了し新たな5カ年計画に切り替わるので、パブリックコメントを政府が募集する)

そして、一番最後のプログラム。
11月10日に全世界で行われるNET CANCER DAYに向けて、専門医の方も含めて全員でメッセージの収録をしました。
皆さん、始めは照れていましたが案外楽しんでカメラの前に立ち、自分のメッセージボードを提示しながら、「ねっときゃんさーでー」と言ってました。
この時間になると、さすがにかなり疲れていたはずなのですが、とても嬉しい笑顔が沢山あふれていました。


一日盛りだくさんのプログラム。とても充実し、達成感のある一日でした。
すべてのお膳立て、運営、後片付け迄協力していただいたPANCAN ジャパンの皆様、そして豊富な資料、ピンバッジなど作成し協賛して下さったノヴァルティス社の皆様、本当に心から感謝しています。


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2012年2月 8日 (水)

困ってるひと

先月、旧友たちと3婆の旅に出かけた時のこと。

その旅に出る前日に、娘と見た映画「エンディング・ノート」の感想と、
私自身の今の心境や、娘の気持ちなどを友人に聞いてもらった。

エンディング・ノートとは、人生の締めくくりに際して、遺される家族に対して自分の意向を明確に伝えるために記した覚え書きのこと。
映画では、主人公は段取り一番のサラリーマン時代を終えて、
悠々自適の生活を送る時期になったある日、突然ガンの宣告を受けた男性。
実在の人物のドキュメンタリーであり、娘さんが記録をしたものだった。
http://www.ending-note.com/

そこかしこにユーモアが漂い、しんみりしながらも重苦しさはみじんも感じなかった。清涼な風が吹いているところに佇んでいたような感じがした。

しかし、ガン患者であり、余命宣告を受けた体験を持つ私と、
いつかは母親を、あるいは父親を見送る側になるであろう娘とでは、たぶん感じ方も違っただろう。

主人公の「人生最後の日までの一大プロジェクト」を「終活」と位置づける考え方にとても共感。
でも、娘は、複雑な心境だったらしい。

その感想を聞いていた友人が、私の娘にある本を勧めてくれた。
それがこれ
「困ってるひと」大野更紗著 ポプラ社


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あらすじは
ミャンマーの難民問題を研究していた大学院生の著者は、ある日突然くずおれて立ち上がれなくなった。原因不明の熱、倦怠感、腫れ上がる手足。およそ1年間の医療機関の放浪の末、ようやく「筋膜炎脂肪織炎症候群」という耳慣れない自己免疫の病気だと診断された。
最初は「何でもするよ」と言ってくれていた友人たちだったが、次第に心に負担を感じて徐々に去っていく。福島の田舎に暮らす両親をムーミンママ、パパと呼ぶ著者。
ある日、お尻の腫れが崩壊し流れ出す液体。お尻が半分無くなってしまうという悲劇も、自らを「有袋類女子の出現」と言ってのける。
信頼していた医師でさえも、自分が置かれた困難で閉塞的な状況や苦悩を共有することはできないと知り、絶望感に打ちのめされる。何度も死のうと思うが、彼女を生へと蘇らせたのはとてもピュアな恋だった。彼と自由に会いたいという願いが自立生活を決意させる。
親に全面的に頼らずに生きるために、車いすでの生活に移行し、障害者手帳の交付や市民権を得る為に、入院しながら友人の協力を得て遠隔操作での引っ越しを決行するのだった。

読み終えた後、とても爽やかな感動があり、元気づけられる。
そして、なんと神様の計らいとは深いものだろうと思わずにいられなかった。


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2012年2月 5日 (日)

お知らせ

ブログ友の方からの情報です。

NETの専門医のお一人である今村正之氏が出演されます。

  BS朝日 メディカル・プロジェクト
  NET(神経内分泌腫瘍)
今度の土曜日2月11日午後4時半から5時まで
http://www.bs-asahi.co.jp/medical_project/index.html

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