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2012年5月16日 (水)

複雑な心境とオクトレオスキャン

今年の桜を見ぬまま、旅立れた3人の仲間 Nさん、Yさん、Tさんへ

ついに日本でもオクトレオスキャンを実施してくれる病院が現れました。

国立国際医療センター 放射線核医学科

これは、とても画期的で先進的な取り組みですので、本当ならば踊りたくなるくらい嬉しいニュースなんですが、どうしても、もっと早く実現していたら・・・、せめて1年前だったら・・と思わずにいられません。

病院では、Nさんのご遺志を尊重して実施の公開を決断したと聞いています。
それを知る者にとって、なぜその判断がもっと早くできなかったのかと無念でなりません。

仲間のNさんは、この検査を受けられたにもかかわらず、当時の担当医(別の都内の病院)の不理解により海外での治療へのステップに進むことができませんでした。PRRTの効果に懐疑的だった担当医は、国内での治療を優先。けれど、進行した悪性の神経内分泌腫瘍の患者にとって、PRRTを受けられるタイミングはそう度々あるわけではないのです。
そのタイミングを逃してしまったら、もう取り返しはつかないのです。

「待つ」「あるいは「後回し」にするということは、危険な賭けであり、毎日が薄氷を踏む思いなのだということを、痛烈に感じました。


進行性で悪性の神経内分泌腫瘍の患者にとって、原発巣から遠隔臓器への転移があるかどうかは治療方針を大きく左右する問題です。
そのために、オクトレオスキャンは全身への転移の有無を見極めることができる検査として、有用性が高いと見られています。
しかし、欧米では認可されているにもかかわらわず、日本では未承認のためにこれまでは一部の病院で任意でしか受けることができませんでした。


このブログで紹介してきたPRRT(Peptide receptor radionucleotide therapy)を受けるには、その適応を判断する上で重視されている検査でもあります。
この3人の方々は、ブログを通じてPRRTの治療に希望を見出し、私に問い合わせのメールを下さった方々でした。すでに多発肝転移の状態にあり、日本での標準治療には限界を感じておられました。

お一人お一人の置かれた状況もそれぞれに違いがあり、決して一概には言えないと思うのですが、
3人が共通して抱いていた不満というのは、ステージⅣの末期と判断された患者に対して、担当医はどこか治療を諦めてしまっている感じがすること。
つまり、末期ガンの患者〜緩和ケアへの移行期とみなされてしまうと、積極的な治療をしないことになるのです。
そうした医療の現状に対して、当事者になって初めて家族は直面した訳です。その持って行き場のない無念さや理不尽さを、私はこれまで何人かの方々からお聞きしています。

どんな治療を望むのか、
最後まであらゆる可能性にチャレンジし続けるのか、
それとも穏やかな時間を大切にしたいと願うのか・・・

自分自身も揺れ動いていて、はっきりとは決めかねています。

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コメント

サリーさん〉私もNHKの番組見ました。
本人の意思が尊重されることが一番だと思うな〜。
延命するのは何のためか、普段から、家族とも話し合いが必要ですね。

私の父が事故による脳機能障害で、18年の入院生活の末に亡くなりました。
あまりにも長い時間だったために、家族の負担や苦悩も相当でした。
自分の死生観にはかなり影響を受けたと思います。

ブログを通じてご家族の心情をお聞きしていると、医療者側のモラルの問題にも絡んでいますが、個々の死生観や終末期との向き合い方などを多面的な問題を率直に語る場があれば・・・と思います。

終末期の治療の選択は難しい問題ですね。
夫の叔父が末期癌だったのですが、
年齢が80歳のため、抗がん剤治療は受けず、
胸水を抜くなどの対症療法のみやってました。
2年前に北海道までお見舞いに行き、そのことを聞きました。
叔父自身は食べることが楽しみだったので、
抗がん剤治療で食事ができなくなることが嫌だったようです。
QOL重視の考え方でした。
私自身、3年前に抗がん剤治療終了後も2ヶ月間、
悪心で真冬にサラダ・寿司・フルーツが少量しか食べられず
辛かったので理解できました。
叔父はその半年後に亡くなりましたが、本人は満足してると思います。
遺影や遺言など、すべて準備万端で旅立ちました。

昨日、NHKで胃ろうの番組をやっていて考えさせられました。
私も学生時代は安楽死はNGだと思ってましたが、
年を重ね、病気になり考え方は変わりました。

その人の年齢や置かれている状況、人生観・宗教によっても
考え方はそれぞれで正解はないでしょうね。

オクトレオスキャンに関しては、朗報ですね。
情報ありがとうございます。
私自身は腹膜転移があり大腸癌でいえば末期なのに、
小さいのが無数でCTには全く映らず治療の評価が全くできず、
今後の治療選択に困ってる状況です。
新薬の治験もCTに映ってないため参加できませんでした。
オクトレオスキャンではバッチリ映るかもしれません。

オクトレオスキャンの保険承認に関しては、
患者側から厚生労働省に要望するべき事案だと思います。
私も、もしオクトレオスキャンが実際に受けられたら
その体験を元に、要望書を書きたいと思います。

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